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    若冲の京都 KYOTOの若冲

    • 2016.12.03 Saturday
    • 23:24

    JUGEMテーマ:展覧会

     

     剣道の試合ラッシュも一段落しつつあるので、若冲でも観に行こうか‥‥と、会期を調べたら今週いっぱいとの事!?

     こ、これはいかん!と、ダッシュで行って参りました。

     

     さて、東京がああだったので、かなり警戒して1〜2時間待ちも辞さない厚着で行ったのでしたが、待ち時間0で入れました。

     昼食時だったので、一瞬、空いていたようです。

     中も押すな押すなでもなく、最前列でがっつり観る事が出来、ちょっと嬉しい拍子抜けでした。

     

     ざっくりと感想。

     やっぱり鶏が多いです。

     全体的に非常に上手く線を省略しております。ものすごいデフォルメもあります。それでいて筆に勢いがあるので、線を省略した図なのに生き生きしております。

     省略も全て省略するのではなく、鶏なら嘴から目にかけての部分や脚、鯉ならひれの根元部分とか、草木なら枝分かれしている部分なんかは非常に詳細に描かれています。

     その辺の省略と精緻のバランスが絶妙です。

     あと、墨の色が本当にキレイで、真っ黒、淡い色、ちょっと濃いめ、塗らずに残してある部分も含め、「墨の五彩」というのはこういう絵を言うのだなぁ‥‥と感心しました。

     ざっくり薄墨で塗ってある中にも、白い線が残されていたり、色々と工夫してあります。

     

     ただ、同じような構図が多く、何種類かポーズのパターンを持っていて、その組み合わせを変えたりして構成を変えたりしてあるので、その辺が画家というより職人っぽいなぁと思いました。

     そして、鶏図もそうですが、狗子図も総じて目が怖い‥‥‥。

     応挙に比べると可愛い‥‥という感じではありませんでした。

     

     展覧会は待ち時間0で入れたのですが、(私が出た時は30分待ちになってました)帰りに寄った出町ふたばが1時間待ちでした。そして、結構商品が売り切れておりました。

     前にpupuちゃんと寄った時に福豆大福(いもあん)を買って帰ったのに、あっという間に次男に食べられてしまったので、今回はいつもの豆餅とこれを自分用にも複数買いました。

     

     めっちゃおいしかったです。

    第1回 キトラ古墳壁画公開

    • 2016.10.13 Thursday
    • 00:55

    JUGEMテーマ:展覧会

     

     ASK村の南側で、何やら大掛かりな工事をしているなぁ‥‥と思っていたら、キトラ古墳周辺が整備されていた模様。

     夫のジャンボ君が

    「文化庁で壁画公開の応募やってるから、申し込んどいて〜」

     と、言うので、ついでに自分の分も申込し、9月中公開の高松塚の壁画の方も申込んでおきました。

     結果、ジャンボ君→キトラ&高松塚 9/24

        私→キトラ 10/8

     と、なったので、pupuちゃんをお誘いして、行く事になりました。

     

     事前に高松塚の方は見ていたので、私目線はキトラとの比較になります。

     

     とにかく、綺麗に修復されていました!

     もろい(酒粕並みだそうです)漆喰を綺麗にはがし(実録ムービーもありました)1400年前の筆致が分かる位です。

     白虎は発掘時にも飛鳥資料館で見た憶えがあるのですが、その時よりきれいになってるなぁ‥‥と、思いました。

     今回は天井画の天文図と、朱雀も公開されておりました。

     天文図の金がキレイに残っていて、北斗七星が分かる位だったので、ちょっと感動でした。

     ちょっとだけ、角度をつけて展示されているので、画像がよく見えました。

     

     余談ですが、キトラと高松塚の四神の壁画のタッチはよく似ているのですが、何故か白虎の向きは逆なのです。

     

     高松塚の壁画は水平展示で、双眼鏡を貸してくれるのですが、とにかく、見えにくかったのですよ。

     あと、劣化は高松塚の方がひどいかなぁ‥‥という感じ。

     昔、高松塚発掘当時の東壁美人群像の写真パネルを父が飾っていたので、記憶に残っていたのですが、それより顔が分かりにくくなっていまして、一度開けて外気に触れると、絵画はここまで劣化するのかぁ‥‥と、悲しくなりました。

     ムカデなんかが入って来て、それが死んで腐敗した事による食物連鎖で、石室内にカビが発生したそうです。

     ただ、男子群像の衣服のタッチが結構太い線で表現されているのに対し、女子群像の方は繊細なタッチで描かれているのはわかりました。

     やはり人物があれだけ極彩色で描かれていると、ゴージャス感はハンパないですね。

     

     当日の裏話は見たい方のみ‥‥

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    特別展 信貴山縁起絵巻

    • 2016.05.22 Sunday
    • 23:50
    JUGEMテーマ:展覧会

     奈良国立博物館の特別展「信貴山縁起絵巻」を見に行って来ました。
     今回は何といっても「全3巻全場面を全期間公開」という、奈良国立博物館&信貴山太っ腹!!‥‥という、地元ならではの企画です。巡回なしなので、ホンマに奈良に住んでてよかった!!!!と、久々に思いました。

     さて、今日は予定があったのですが、最終日なのでこっちを優先しました。
     で、まず感想。

     めちゃ、よかった〜〜!

     ここんとこ行った展覧会の中で一番良かったと言えます。
     やはり、作品を見てこその展覧会ですよね。
     見る為に並んだ、でも見る時は追われるように進まされるのは、やはりちょっとなぁ‥‥と、思いますね。

     色々展示物もあったのですが、メインは「信貴山縁起絵巻」なので、そっちの感想を。
     博物館前に列がなかったので安心していたら、中に入って絵巻まで50分待ちでした。‥‥まぁ、実質35〜40分位だったと思います。
     絵巻前にロープが張ってまして、ロープの内側から(かぶりつきで)見るなら並ぶ、外側から(遠目)でいいならサクサク進んで〜〜!でも途中からロープの中には入れませんよ!という仕様になってまして‥‥並びました。
     偶々横に並んでいたご婦人と話が合ったので、色々話していたら、結構すぐだったなぁ‥‥という感じでした。
     その方とは3巻一緒に拝見しました。お陰様で楽しかったです。
     ‥‥お名前位聞いておけばよかった‥‥‥。

    ・「山崎長者の巻」
     昔は「飛倉の巻」と言ってましたねぇ。本物を見るのは初めてでした。
     とにかく、人物が非常に生き生きと描かれているんですね。動き出した倉に驚く人々や、長者に付いて倉を追う従者が手鼻をかんでいたり、わらじを結んでいたり、ちょっとふざけていたり‥‥こういう、コマの端っこのモブの行動は、現在と余り変わらない感覚だなぁと思いました。
     鉢を飛ばして托鉢する命蓮という上人がいるんですね。横着何だか超能力なんだか分からないのですが、その飛んで来た鉢を山崎長者がぞんざいに扱っていたら、鉢が閉じ込められていた倉から飛び出し、倉を持ち上げて飛んでいってしまうわけです。
     長者は従者と倉を追って行くと(この辺の山水画が結構細かでキレイです。)倉は信貴山の命蓮の廬に到着します。
     この命蓮の廬‥‥というか、堂というかは断崖に建っていて、どの巻でも同じ視点から描かれておりまして、物語の転換部分に相当します。京極堂での蘊蓄シーンというか、ホームズで言う処の事件を依頼を受けて現場を見た後のベーカー街221Bというか、あんな感じです。
     命蓮は倉は置いておいて米だけ返そうと、長者と話し合います。米俵の一つを鉢に載せてもらうと、それを先頭に米俵が列を作って空を飛んで長者の館に戻ります。列を作って飛ぶ俵が何とも言えず‥‥‥‥シュール。
     どうでもいいかもしれませんが、何で倉を残して米だけ返すのでしょうか?日本の経済の基準が、米の取れ高とか所有数だったからなのでしょうか?ちょっとした疑問でした。

    ・延喜加持の巻
     これも実物見るのは初めてでした。
     延喜の帝(醍醐天皇)の病を治して欲しいと、都から勅使が使わされます。
     で、庶民は相変わらずのユーモラスな表情ですが(牛車の仕丁らが首や腕を掻いて待ってたり、勅使を見る人々が嬉しそうに話し合ってたりと細かい仕草が楽しい)勅使は引目かぎ鼻表現です。
     勅使は命蓮の廬で都に来て欲しいと依頼しますが、命蓮は信貴山から剣の護法童子を使わすと約束します。
     重苦しい御所にある夜、護法がやって来て帝の病を治します。
     このシーンの御所に立つ護法の静と、信貴山から車輪を回して飛んで来た護法の動の対比が格好いいです。このシーンだけ左から右に見る仕様ですね。
     護法童子は中国で言う処の哪吒なのかなぁ?と、思って見ておりました。
     前半の深刻な勅使と、帝の病平癒後の晴れ晴れとした勅使の差がいいですね。

    ・尼公の巻
     これは見たことがあります!!
     日本画の授業で異時同図法の見本として、絶対に出て来る作品でもありますね。
     命蓮の姉の尼公が信濃から大和へ旅して、命蓮と再開する物語です。
     有名なのが、大仏殿で尼公がうたた寝し、祈り、立ち去る姿を同時に描いたシーンです。
     前半、人々と関わりながら命蓮を探す尼公の周囲の庶民の生活の姿が生き生きとしていて、大仏殿の後、一人寂しく命蓮を探す尼公の姿と対照的です。
     そして、命蓮の廬。前2巻では飄々とした表情で長者なり勅使なりを迎えていた命蓮が、非常に驚いた顔で尼公を迎えるのが、ちょっと変化球です。
     二人が仲良く生活してハッピーエンド‥‥と思いきや、最後にちょっとしたオチがついております。
     ‥‥この辺のユーモアのセンスが、本当に今に通じるなぁと、感じました。

     で、最近の複製模写や、冷泉為恭の模写がありました。冷泉為恭‥‥筆致がきれいですね〜〜〜!
     他にも辟邪絵や粉河寺縁起絵巻もどば〜〜っと開いてくれていました。

     改めて、絵巻はストーリーを追うものなのだなぁと感じました。

    春画展

    • 2016.04.10 Sunday
    • 23:31
    JUGEMテーマ:展覧会

     行ってきました!!!
     東京の永青文庫で開催された時から行きたかったのです。

     入場までに4〜50分待ちました。
     20歳前後のお嬢さんのグループか、比較的ご年配の方が多く、20〜40代は案外少ないなぁ‥‥という客層でした。

     さて、大雑把な感想。
    「こんな姿勢、絶対無理やろ?」
     と、言うのが多かったですね。(笑)
     とにかく、色数やら、技法やらがゴージャス!!
     肉筆の春画なんて、大名家の物がほとんどだったのですが、金泥やら群青やらの高級絵の具を使ってるなぁと、感心もしたのですが、‥‥当代の有名絵師にオーダーメイドで作ってもらっていたのね〜〜!そっちがむしろ、贅沢!!

     初期の浮き世絵師の肉筆画が結構綺麗で、浮世絵では結構固いイメージの絵なのが、柔らかで繊細なタッチなのが意外でした。
     西川祐信とか、北尾重政とか、肉筆画はやわらかげ〜〜な感じで、初期は彫り師の腕も技法も未熟だったんだろうなぁ‥‥と、考えさせられました。
     逆に喜多川歌麿辺りになると、彫り師の腕が神!
     毛の表現がすごすぎる〜〜〜!どうやって彫ったんや?細かい〜〜!

     ‥‥‥と、じっくり見たかったんですが、何分にも局部だし、余りじっくり見られない〜〜。

     私の好きな鳥文斎栄之の肉筆画も何点かありまして、結構堪能しました。

     ただ‥‥‥‥図録高かった。

     帰りにラ・ヴァチュールという、タルトタタンで有名な喫茶店に寄りまして、食べて来ました!!
     わりにあっさりしいて、くどくありません。3つ位一気に食べられそうな感じです。
     昔は1グループに1つしかオーダー出来なかったそうで、当時、友人が
    「5〜6人で行っても、1つしか注文できないなんて!!」
     と、怒っておりました。
     今は、そんな事もなく、1グループ全員がタルトタタンだったりしています。
     お店のオーナーさんとおぼしき女性も、ウェイターさんも感じよかったです。

     で、京都ネイルの本店限定の「桔梗」を入手すべく行ってみたんですが、土日祝は定休日だそうで‥‥あかん、入手出来そうにない。(泣)

    琳派〜京を彩る展

    • 2015.11.14 Saturday
    • 20:44
    JUGEMテーマ:展覧会

     ここんとこ田舎の農道(車道ですらない)を往復する生活しかしていなかったので、展覧会情報は村の広報誌で回って来る壁画公開しか入っておりませんでした。
     で、おばさん頭巾さんのブログで、琳派展の事を教えて頂き、行って参りました!!

     今回はpupuちゃんの都合がつかなかったので、一人で行こうかなぁと思っていたら、職場の奥様ことママ友のKさんが
    「あ、じゃあ、一緒に行くわ!」
     と、言ってくれました。

     さて、京都駅に降り、バス乗り場に行ったら長蛇の列!!!
     京博行きのバスは、清水寺→祇園→岡崎→銀閣の観光の目玉コース方向のバスなので、ものすごい列でした。
     で、バス待ちの間に台湾から来た観光客の方と懇意になり、
    「日本語は『清水』とかいて、『きよみず』だったり、『しみず』だったりで、難しいですねぇ。」
    「いやぁ、日本人でも読み間違いは多いですよ〜〜!」
     と、しゃべっておりました。
     Kさん、関西主婦の必殺!飴ちゃんプレゼント。

     さて、京博は「鳥獣人物戯画」の時とは違って、入口の待ち時間0でした。
     しか〜し、やっぱりメインの「鶴下絵三十六歌仙和歌巻」の前では大渋滞!
     解説イヤホン使用の方が、止まってしまうようで、動いてくれないんですね。さすがに途中から係員さんが
    「1歩ずつお進みください〜〜!」
     と、注意し始めました。
     それでも「鳥獣」の時と違って、20秒程しかみられないと言う事はなく、勢いのある筆致、それでいて考え抜かれた構成をじっくり眺める事が出来ました。

     今回、風神雷神は宗達と抱一のが展示されておりまして、残念ながら光琳のはありませんでした。
     比較すると、宗達は大胆な筆致ではあるけど、全体のバランスが非常によいんですね。
     それに比べると抱一のはちょっとバランスがよろしくありませんでした。

     改めてみると、光琳は結構絵の中にユーモラスな遊びが多いなぁと思いました。
     でも、下絵なんかをみると、結構厳しい人だったような気もします。

     で、乾山の陶器がありまして‥‥‥好きです。
     どれ見ても好き!世捨人風な書画に対し、ポップでカラフルで意表をついた造型の陶器がいい!

     まぁ、光琳や乾山はMOAの所蔵品がめっちゃいいんですよ〜〜!
     前期にMOAからも出品があったようですが、一番いいのは出してませんねぇ。
     ‥‥直接見たからいいけど。

     抱一はリアルとデザインをバランスよく組み合わせているなぁと、思います。
     構成も、塗り方も、描き方も非常に神経質でデリケートです。
     Kさんは
    「美しい!」
     と、感心しておりました。
     出光の八橋屏風は前期でした。‥‥見たかった!!!!

     実は、今回の展示、過去に見た事があるのが(大和文華館なんて、学校からも行ったし、近所なので暇つぶしに寄ってたし)結構ありまして、前期の方が見たかったのが多かったような‥‥く〜〜〜〜〜!
     それでも、宗達をあれだけじっくり見る事が出来たのは、本当に感動でした。

     ただ、図録の構成が余り好みでなかったので、今回はパスしました。
     クリアファイルも買いましたが、風神雷神以外の絵もグッズにして欲しかったなぁ‥‥‥‥。
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    承天閣美術館円山応挙展

    • 2013.12.06 Friday
    • 00:50
    JUGEMテーマ:展覧会

     twitterの近藤ようこさんのツイートで、承天閣美術館での応挙展があるのを知り、pupuちゃんを誘って行ってきました。

     応挙と言うと、幽霊の絵の人〜〜!と、言われますが、日本画壇的には丸山四条派の祖だとか、写生をしっかりした細密な日本画を描く画人と言う感じですね。
     私らの学校にも応挙の写生の複製があったりしました。

     今回の目玉は「七難七福図巻」です。
     前半は弟子の蘆雪の「白象唐子図屏風」「獅子図屏風」、呉春の「竹図屏風」、応挙の「牡丹孔雀図」「雪中山水図」など大きめの絵が展示してありました。
    「白象唐子図屏風」はユーモラスな感じ、「獅子図屏風」は勢いのある絵でした。「竹図屏風」は墨一色なのに、濃淡で遠近や竹の質感が表してあってう〜ん、呉春!という感じ(どんなんや?)でした。
    「牡丹孔雀図」はもう、超細密!!これは絶対に写生したんだなぁ‥‥と分かる程、孔雀の顔や全身の骨格を考えた動き、羽根の並びや色、尾羽の構造配置までびしっっっと描けております。‥‥ただ、孔雀のメスはもそっと地味な色なので、応挙は雄しか見られなかったのかな?と、一人邪推しておりました。
    「雪中山水図」は細い岩橋を渡る人たちを下方の家のまどから見上げている絵です。
     結構興味深かったのが「真筆画伝」で、絵の書き方が描いてあるノートみたいなのですね。素材による着物の質感の違いの書き方、風景画のコツみたいなのがありまして、‥‥ちょっと‥‥かなり欲しいなぁと、うっとりしておりました。
    「京都堀川夜景浮世絵」というのがおもしろく、行灯や明かりの部分を薄い白色の紙にしてありまして、裏から照らすとその部分から明かりが漏れる趣向になっております。よく見ると、夜空にも細かく針で突いて開けたような穴がいっぱい開いてまして、幽かに光が漏れております。

     で、後半。
     いよいよ「七難七福図巻」です。
     地獄絵図で因果応報を解くのではなく、実際の災厄で因果応報を解いた絵巻です。
     三巻から出来てまして、人災、天災、福寿に別れています。
     まず、画稿や下絵がありまして、人物を書き足していたり、腕のポーズを変えたり、アイテムを足したり、表情を変えたりなど、色々と苦心の跡が伺えました。
     あと、どういう災害にしようか、どういう災難にしようか、悩んだ様子が興味深かったです。
     で、本番。
     これ、展示の順序を変えた方がよかったのでは?福寿→人災→天災の順に並んでいたのですが、最後に福寿を持って来て欲しかったなぁ‥‥。
    「福寿」公家の家での花見の宴。支度をする下人や、慌ただしい台所の様子。包丁式を行う家人、食材を並べる人々。門前の花の下で大あくびをしている付き人。奥方の還暦祝いの様子。豊作の年貢を納める様子。など、平和な日々が描かれています。
    「人災」大店に押し込み強盗が入り、身ぐるみ剥がされる奉公人、暴行される女性、殺される主、腹を割かれた妊婦、金の在処を教えろと、子供を井戸に投げ込もうと脅迫する男など、いきなりえげつない場面が展開します。次が追いはぎで、身ぐるみ剥がされて泣く女性、ぐるぐるにしばられた人々、谷へ突き落とされる男などが描かれています。で、心中‥‥気の毒そうな表情を浮かべつつも、女性の方の着物を剥がす役人。一家心中で首をくくった母親と、これから死のうとする兄弟の姿。拷問の水責め、獄門と打ち首、磔、火焙り、鋸引き、牛裂き‥‥って、これ、役人の表情が色々とリアルすぎて、応挙実際に処刑場でデッサンしていたのではないか?疑惑。磔の槍で刺し殺す下人が目を反らしているとか、鋸引きしてる男が済まなそうに俯いてるとか、妙に生々しいです。
    「天災」まず、地震。倒れる農家と地面に伏せる人々。川の氾濫で溺れる人々や子供が流された父親、所々に土左衛門。火事は消火しようとする人々と、逃げ惑う人々、裸で逃げている人や、家財道具を抱えて逃げている人、炎の中に取り残されている人々。台風、津波の惨状‥‥この辺は今も昔も被害が変わりません。雷や雹。鷲に攫われる子供。狼に襲われる旅人。大蛇に襲われる人々。
     応挙の細密な筆致で、かなりリアルに、自分らも知っている辛さが描かれているので、地獄絵や九相図より来るものがあります。

     ちなみに12/15までの公開で、16からは展示が入れ替わるようです。
     承天閣美術館

    チャドクガと安野光雅「日本のふるさと 奈良」展

    • 2011.07.01 Friday
    • 00:53
     JUGEMテーマ:展覧会

     先日、部団の送迎当番の時に借りる幼稚園の自転車にチャドクガの幼虫がついているのに、気付かず、握りつぶしてしまいました。
     駐輪場横のツバキが全滅してるのには気付いていて、園長先生に話して消毒を頼んだ日だったのです。まさか、自転車のハンドルにまで進出しているとは考えてませんでした。

     おまけによく見ると、ハンドルどころか、前カゴにも、車輪にも幼虫さん達がうにうに動いてはったんです。

     あわてて、自転車から降りて、その辺に落ちてた棒で幼虫さん達を払い落としました。
     で、ダッシュで幼稚園に戻り、手や腕を洗い、ガムテープを借りて、腕やら手にペタペタやって、幼虫さんの毛をとりました。

     まぁ、おかげで、思ったよりはかぶれずにすんだのですが、ガムテープの隙間の部分や、幼虫さんを握りつぶした左の親指は結構キツくかぶれました。
     もう、10日ぐらい経ちますが、親指はまだちょっとブツブツが残っています。

     恐るべし、チャドクガ!!


     さて、先日、明日香村の万葉文化館で安野光雅さんの明日香のスケッチの展覧会があったので、最終日に見に行って来ました。

     んで、駐車場の料金を浮かせよう!‥‥と、自転車で中ツ道を通って行ったのですが、これがそもそも間違いでした。
     一見、平坦に見えるのですが、うちの家から明日香村まではず〜っとなだらかな上り道なのです。
     おまけに、その日は三男の試合で、お昼前に試合会場(奈良市)へ行き、1回戦負け(しかも前回と同じ子)で、さっさと帰って来た後だったので、私もちょっと疲れていたのですね。
     ついでに、試合会場は蒸し蒸ししてまして、選手の子が熱中症になって嘔吐してしまったりする暑さだったのです。

     そんなわけで、万葉文化館に着いたとき、私は既にへろへろでした。軽い熱中症になっていたのかもしれません。
     せっかくの展覧会なのに、頭ボ〜だし、立ち眩みがするし、最悪のコンディションでした。

     とどめに、余りの万葉文化館の不人気ぶりにか、駐車料金が無料になっておりました。

     で、安野さん。
     ‥‥‥‥‥もしかして、10年程前に稲淵でスケッチしてはったの安野さんじゃなかったのかな???
     当時はお顔を存じなかったのですが、この間の日経の連載で写真を見たとき、何とな〜く見覚えがあるような‥‥‥‥。

     で、スケッチは「旅の絵本」のような細密描写ではなく、わりにざっくりしたスケッチでした。それでいて、ほのぼのとしたタッチは安野さんっぽいんですよね。

     うちのご近所のお山の結構細かいスケッチがあったので、それの絵はがきを買おう!と思ったのですが‥‥‥‥ありませんでした。
     高速道路から見た二上山の夕日もよかったんですが、あれも絵はがきにはなかった!!!
     この2つが入ってる方の画集も売り切れだったぁぁぁぁ!
     夫の実家付近は余りにも山なので、スケッチの場所にはなってませんでした。

     あと、「繪本平家物語」の原画も展示してまして、こっちは絹本に描かれてましてやはり、細かい!!
     浪の描写が模様のようで、きれいです。

     さすがに、「旅の絵本」の原画はありませんでした。‥‥残念。

     安野さんの展覧会は終了間際にも関わらず、人が入っていたんですが、万葉文化館全体としてはガラ〜ンとした感じでした。
     わたしやpupuさんの恩師(と呼ばせてもらっておこう)の絵も収蔵されているのですが、あれ、常設じゃないんだ‥‥。よく、広告に出てるから、いつでも見られると思ってた。
    「万葉」と銘打ってるんだから、万葉集をテーマにした絵の何点かだけでも常設すればいいのに。スペースは余りまくってるんですから。
     下の怪しげな人形だらけの常設展は、正直、そそられませんでした。
     ‥‥‥これだから、無駄使いのハコモノとか言われるんだよ。

     ちなみに恩師の絵は人気が高いらしく、色々とグッズになってましたぜ、pupuちゃん。


     その後。
     2日経って、立ってられなくなる程に足が猛烈な筋肉痛に悩まされ、熱中症と生理痛でダウンしてしまいました。
     ‥‥‥‥アホです。

    「聖地チベット」展

    • 2010.03.28 Sunday
    • 23:28
    JUGEMテーマ:美術鑑賞

     石野陽虎さんの「中国歴史あら?カルト!」の仏教美術コーナーで紹介されていた大阪歴史博物館の「聖地チベット」展が面白そうだったので、行ってきました。

     全体の印象ですが、京極夏彦の「狂骨の夢」を思い出しましたなぁ。密教、黄金、髑髏、合体‥‥です。
     日本の仏像より手足が細長くて、アクションが大きいポーズで、金色なんです。‥‥何故かほとんどの仏像の顔が金色に塗り直されております。髪は紺青ですね。日本人的感覚からすれば、そんなに塗り直さんでもええのに‥‥と思える程、こってり塗り直しております。
     で、千手観音はきっちり手を千本作るようです。現在では何本か欠損しているかもしれませんが、あの腕の量は圧巻でした。しかも、きちんと掌に目が描いてあります。
     十一面観音は、小面の日本のと並び方が違いますね。日本のは後頭部に大笑面という大笑いしてる面があったり、憤怒面とか菩薩面とか表情が違うのですが、チベットの小面は割にみんな穏やかな顔をしてはって3面が3段ある上に憤怒面(最初それが大笑面かと思いました)と如来面の2段の5段構成になっておりました。
     十一面観音の立像も細かく割合が決まっているそうで、設計図も展示してありました。

     んでは、印象に残った像の感想。
     真面目な感想は石野さんの方でご確認下さい。

    ・ソンツェンガンボ坐像
     チベット仏教の租となった王らしいです。
     しかし、私が気になったのは弁髪でした。宣和堂さんのコメントが聞きたい髪型でした。

    ・魔女仰臥図
     チベットというのは魔女の上に出来ているそうで、魔女の急所となる部分に寺院を建ててるんだよ〜、という説明図。
     妙にロマンとファンタジー心をかき立てられました。

    ・蓮マンダラ
     携帯用仏さん。
     中身は父母像という‥‥男女が合体している像です。
     日本なら秘仏扱いなのでしょうが、これだけあっけらかんと出されると「へ〜」としか思わないものですね。
     蓮の造型が可愛いです。

    ・ボードガヤー大塔模型
     細かい細工に感動した!ちょっと欲しい!

    ・釈迦如来立像
     清涼寺っぽい。

    ・ダマルパ坐像
     わりと男前。でも髪型が気になって仕方なかった。
     一体どうやって結ってるんだろう?

    ・アティーシャ坐像
     説明文の「高額の報酬で招かれて」というのが、めっちゃ気になった。

    ・マチク・ラプドゥンマ坐像タンカ
     今回最も印象に残った説明文絵画。
     自分の肉体を断って悪鬼に捧げる行をした女の修行者という説明だったのですが、‥‥痛すぎるぞ、それ。
     で、悪鬼は赤いもんを喰ってるんですが、中央の修行者の人に傷がないので、ホッとするやら残念やら。
     ‥‥どこの肉を断ったのか、想像すると怖い。

    ・カーラチャクラ父母仏立像
     四面二十四臂のカーラチャクラ(カーラ=時、チャクラ=輪)が明妃を抱いた像。
     いわゆる歓喜仏ですな。
     しかし、チベットのはタンゴを踊ってるようなポーズが圧倒的に多くて、日本のがしっと抱き合ったやつでもインドのあぐら描いた上に座ってます状態でもなく、非常にアクティビティです。
     妃の方も四面なのですが、この二人、背面の表情は非常に穏やかなのですが、正面顔‥‥つまり向かい合ってる顔が憤怒相なのですよ。ちゅーしてんのか?と思う程に顔を寄せてるんですが、寄せあう顔と顔が恐い!
     私は色んな角度から見てたんですが、この像をじんじろじ〜と見る人は他にいませんでした。

    ・ヤマーンタカ父母仏立像
     めっちゃでかい合体像。
     これ、男尊の方が獣頭で恐い顔なんですが、踏まれている悪鬼の方がむしろ仏顔でした。

    ・ペルデンラモ騎騾像
     今回一番インパクトがあった像。
     ペルデンラモって吉祥天の事らしいです。‥‥うっそ〜、めっちゃ恐い顔してるやん。
     で、何がインパクトって、髑髏王冠と生首ネックレスを可愛らしく見えさせてしまう、尻の下に敷いた人間の生皮。!金持ちの家に置いてるあの虎の毛皮みたいに、首の部分はかっちりしたままだけど手足と胴はびろ〜んと伸ばされてるあれだよ、あれ!

    ・金剛亥母立像タンカ
     これもインパクト大。
     顔から生えたイノシシ‥‥より、何故、周りの風景が屍林(遺体を遺棄する場所)なんかな?!
     昔の庶民って、死んだら墓とかそういう概念はなく、死んだら不要ゴミ扱いやったんか?
     墓っていうのは、恵まれた階級の人間の特権だったのか?
     ‥‥と、絵画本来とちょっと違う事を考えさせられてしまいました。

    ・獣頭金剛?
     ?というのは仏具ですね。金剛杵とか、独鈷みたいな使い方をしたのかしら?
     そもそも、独鈷ってどう使うんでしょうか?なんか、お寺さんが持ってはった気はするけど。
     これらは複製があったら買って帰りたいとすら思った代物。
     か‥‥可愛い、可愛すぎるぞ。何だ、これは!?
     お坊さんがこんなのを振っていたら、かなり和んでしまいそうやんか!?

    ・カトーヴァンガ
     これも?。
     まさに「狂骨の夢」。

    ・カパーラ
     今回2番目にインパクトがあった物。
     信長が浅野長政の頭蓋骨を杯にした‥‥っつー、あれ!あれのリアル版。

    ・香炉
     細工が細かい〜〜!ほしい〜!

    ・高足碗容器
     これの細工も細かくて美しい!
     もっとじっくり見たかったけど、時間切れでよく見られなかった。

     すごいアホみたいな感想ですみません。
     画像はこの辺とか、この辺とか、この辺でご覧下さいませ。

    倭の中心で愛を叫ぶ

    • 2009.09.06 Sunday
    • 11:03
    JUGEMテーマ:趣味

     昨日は夏休み中ず〜っと行きたかった橿原考古学研究所付属博物館の「大和を掘る」を観に行ってきました。
     これの目玉は、一時期話題になった「倭の中心で愛を叫ぶ」とか「奈良の中心で愛を叫ぶ」とか言われとったあの土偶です。

     まぁ、えんえんと土器だの何だのが並んでいるのを倅(特にミニとおチビ)を連れて見ても私が辛くなるだけなので、一人で行きました!!

     まぁ、あらためて奈良ってどこ掘っても出るんだな‥‥と、思った次第です。
     平城京の発掘物では「奈良三彩」というのがありまして、やっぱり唐三彩の模倣をやってるんだなぁ‥‥と納得。館内は撮影禁止なのですが、その奈良三彩の杯(完全な形で残ってます!)を携帯でパシャパシャするおばさんが数名いたり‥‥って、あかんやろ!!
     私は件の土偶をバシャバシャしたかったのですが、目玉なだけにものすごく目立つ位置にあって‥‥断念(こら!)まぁ、土偶のチラシ貰いましたので、いいか。

     で、常設展ですが、藤ノ木古墳の発掘物は保存状態がいいですね。
     盗掘されていない古墳って、本来ならこれ位いろいろあるんですね。
     もっとじっくり見たかったのですが、閉館時間が迫っていたので、大慌てになってしまって、残念でした。

     ところでここでは、小中学生用のワークシートがおいてまして、博物館を見学しながらワークシートに記入していくと、宿題(自由研究)用のレポートになる!!というサービスが!!
     毎年自由研究はやったようなやらなかったような中途半端なもんなので、
    「来年はこれでいけるな!」
     と、一人快哉を叫んでおりました。

     そうそう、無料コーナーのミニ展示の「井戸と暮らし」が面白く、井戸からの発掘物が食器とか、碁石とか‥‥
    それ、井戸に落としてんやろ?ってもんなのが、妙に生活感溢れていてよかったです。
     あと、豪族のお家の井戸は須恵器を使ってるとか、庶民のは石とか木の板とか、材質の違いが生活の違いを表してるのが興味深かったです。

     ところで、考古学研究所には「イワミン」というマスコットがあるそうで、この子が結構かわいいです。
     しかし、あまり存在をアピールしてくれていなくて、どっちかというとせんとくんが目立っておりました。
     ミュージアムショップでイワミンか「倭の中心で愛を叫ぶ」土偶のフィギュアとかあるかな?と思ったのですが、ありませんでした。‥‥pupuちゃんに土偶レプリカ贈ろうかな?と考えていたのに、残念!

    国宝三井寺展

    • 2008.11.29 Saturday
    • 22:58
    JUGEMテーマ:趣味

     今日はpupuさんと大阪市立美術館で開催中の「国宝三井寺展」に行ってきました。

     公式サイト

     で、展覧会の目玉は、普段は目に触れる事が出来ない秘仏の開扉で、特に黄不動は本当に滅多に見られないもので、ワクワクしておりました。

     さて、前回モディリアニを見に行った時は、結構殺気立った客層だったんですが、今回はご年配の方が多く、非常に穏やかな展覧会でした。
     何人かの方は、合掌しながら拝んだ姿勢で見てはりましたし、真言唱えてる方とか、お経を唱えてる方とかもおりました。

     さて、今回は智証大師円珍の行跡中心に構成されています。
     絵画や彫刻はともかく、記録の類いは資料を調べる訳ではないので、さらっと流しましたが‥‥大師の家系図の景行天皇(ヤマトタケルのパパ)からスタートというのは、色々とすげえ。
     まぁ、前半はつっこみどころも少ないです。

     で、やっぱり目玉の秘仏コーナー!!
     で、彫刻の智証大師の像を見、黄不動の像を見、超目玉の黄不動(絵画)はどこかと振り返れば、‥‥あった〜〜!
     ‥‥って、誰も見てないし

    「‥‥これやよな?」
    「これやよね?」

     何故、何故、何故、超目玉の黄不動を皆さん、スルーするんだ?!
     おかげで、pupuさんと私は、かなりの長時間、何回も、絵画にかぶり付いて眺められました。ラッキー!

     それにしても、仏教絵画史をやると、必ず出て来る超有名な幻の絵画なんですが、世間的にはそんなにマイナーなもんなんでしょうか?

     で、数多い模本との決定的な違いは描線の太さと色です。
     模本は濃い墨線で、わりに太めの線ではっきりと描いてあるんですが、本物はかなり細い描線で、肉体部分は朱で線を描き起こしてあり、装飾品はやや太めの描線ですが、そんなに濃い墨ではありません。
     色も全体的に淡く、非常にあっさりした絵画です。
     ただ、その細い描線がしっかりしているので、印象として太く黒く感じるのかもしれません。

     で、黄不動グッズを買おうと思っていたのですが、これで商売は出来ないそうで、一切ありませんでした。
     あああ、せめて展覧会のポスターが欲しいよ〜〜!

     あと障壁画の展示の照明を、蛍光灯とロウソクの灯り(っぽいの)とを3分毎に替えて、見る時の印象の違いを比較出来るようにしてあったんですが、金というのは、ロウソクの火で見た方が絵画が映えるんだなぁと、感心しました。

     この後、東京や福岡でも開催されるので、是非見に行って下さい。

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